林 晶彦 オフィシャルWEBサイト - CDの紹介 -
1-006
月のめぐり星のみち
ピアノ・朗読
¥3,000
ピアノの第一音が水滴のように落ちた。 小さく静かな音だが、それは大きく強く私の心を打った。 その瞬間、私は気づいたのだった。 その音は、今ここにある、どこかにもあるたくさんの命が奏でるたった一つの音だ、と。 林さんの指から生まれでた命の音は、聴くものの心をうがち、コンサート会場にしみわたり、そこから宇宙へと流れ出ていった。 「月のめぐり星のみち」を通って永遠となるために。 アポリネールらの詩人や画家へのオマージュ。 それは林さんの人柄の謙虚さの現われだと思う。 そして二人のすばらしい朗読。 金子みすずの甘く香しい優しさ、宮沢賢治の命への愛の烈しさ、この対称をなすことばに美しく共振するピアノ曲は、それぞれの意味をゆうわさせ、文字やことばをより生き生きとしたものによみがえらせている。 賢治の言葉「求道すでに道である」のように、平和を真摯に求める林さんはすでに、平和の体言者といえる、その音楽と活動によって。 ステージには平和を祈念する切実な思いと同時に、安らぎがみなぎっていた。 だから彼の音楽に私たちは皆とても満ち足りた幸せな気分になれ、この思いを多くへ分けてあげたいと願うのだ。 そしてこのCDを聴いているうちに誰もが、いつのまにか、そんな幸せと愛情を抱いている自分に気づくでしょう。
エッセイスト:鶴田 静
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